年が明けて、仮想通貨による所得を含めた確定申告の準備に皆様お忙しいことと思います。
「損益通算できないのか~!」「損失出てもゼロなんて…」と感じて、早々にやる気をなくしている方も少なくないのではないでしょうか。

でも、あきらめないで(真矢みき調)。
損益通算ができなくても、「内部通算」という方法で節税する道があるのです。

内部通算って何?

所得税は、各所得ごとの計算方法で所得金額を計算するため、同じ種類の所得同士であれば、赤字と黒字を相殺=内部通算することが可能です。
所得税の内部通算とは

所得税の内部通算とは

所得税は10種類の税目に分け、それぞれのカテゴリで所得額を計算した後、総合課税あるいは分離課税で税率を乗じて税金を計算します。

この10種類の所得に分けてそれぞれの所得を計算している際、もし、同一所得内でプラスとマイナスが発生した場合、そのマイナスについてはプラスと相殺することができます。いきなり「マイナスをゼロに」しなくてよいのです。

これを「内部通算」といいます。

おさらい:所得税計算の流れ

おさらい:所得税計算の流れ

仮想通貨の所得について確定申告をなさる方の多くは、すでに他の所得で確定申告を行った経験がおありかと思います。

が、初心者のかたもいるはず。なのでここでざっくりお話しますね。

所得税の計算は、この図の流れで計算してゆきます。
「損益通算できないなんて…(涙)」の「損益通算」とは、この図にある赤字の太い部分です。
つまり、それぞれの所得を計算した後、ある所得項目で発生した損失を、別の所得で相殺することができるのです。これは全部の所得で認められているわけではなく、事業所得・不動産所得・山林所得・一部の譲渡所得です。

ちなみに、「FXも損益通算OK」と思っている方もいらっしゃるようですが、厳密にはきわめて限定的な内部通算になります。株の売買(譲渡所得)などと相殺することはできません。

損益通算参考リンク↓↓

内部通算の流れ

1:仮想通貨の損益を通算する

1:仮想通貨の損益を通算する

この図と似ているのですが、まず、仮想通貨同士の損益を通算します。

例えば…

ビットコイン:利益100万円
イーサリアム:損失200万円
リップル:利益50万円

となった場合、いきなり「イーサリアム:損失200万円→0円」とはしません。

仮装通貨売買カテゴリの中でまず損益を通算します↓↓↓

100万円-200万円+50万円=-50万円   ∴損失50万円


ここでもし、仮想通貨売買以外に雑所得がない場合は0円にするしかありません
(ちなみに、FXの損益と仮想通貨の損益を通算することはできません。つまり、FXで損失が出て仮想通貨で利益が出ていても通算できません。その逆も同じです)

しかし、もし、他にアフィリエイト収入やせどり転売益、原稿料収入など副業的要素のあるものがあった場合は、まだ内部通算の余地があると言えます。

2.他の雑所得と内部通算

2.他の雑所得と内部通算

例えば、仮想通貨の売買以外にも原稿料収入やアフィリエイト収入があったとします。

原稿料による所得:30万円
アフィリエイトによる所得:40万円

これに、先ほどの仮想通貨の売買による損失を加味します↓↓

30万円+40万円-40万円=20万円   ∴雑所得20万円

損失が出て諦めるのではなく「何か雑所得に該当するものはないかな?」と探すことが大事です。

※注意※

また、「株式等の売買=譲渡所得」のイメージが強いかと思われますが、例外として株式等の売買でも事業所得や雑所得に該当するものもあります。
国税庁のリンクを貼っておきますが、気になるようであれば、お近くの専門家に有料で相談なさることをおススメいたします。

まとめ

いかがでしたか?

「雑所得=損益通算も損失の繰越もできない」というイメージがあまりに強すぎると、まったく旨みがないかのように感じますよね。
ショックが強いときに発生した思いこみは強力です。
しかし、その思い込みにとらわれすぎていると、視野は狭まるし、冷静に節税策を検討することもできません。


また、「FXみたいに20%分離課税で損失の繰越ができるようになればいいのに」という声も聞かれます。

しかし、通常の雑所得かつ総合課税だからこそのメリットは、「FXと同じでない」点と表裏一体です。
FXとまったく同じ扱いになれば、税率は20%そこそこで完了するかもしれません。しかし、副業の所得で稼ぎまくっていたら、そこと損益通算をすることはできません。

今ある制度を上手に活用して、適正な申告を行うよう心がけてくださいね。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのが仮想通貨です。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問についてお伝えしたいなと考えています。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。