CBOEによる先物スタートはおおむね好調

先日、CBOEの仮想通貨の先物が上場したアメリカ。
個人投資家は待ってましたとばかりに、積極的な買いを進めました。

しかし一方、大手銀行や証券取引委員会、そしてトレーダー団体などはリスクの高さに懐疑的な姿勢を崩していません。

米取引所大手CBOEグローバルマーケッツは10日夕(日本時間11日朝)、インターネット上で取引される仮想通貨「ビットコイン」の先物取引を開始した。
先物1月限は1万5000ドル台で始まった後、一時25%値上がりした。香港時間午後0時57分(日本時間同1時57分)の出来高は約2300枚。

CBOEがあらかじめ定めた値上がり率を超えたため、一時取引を中断する場面があったのだとか。また、アクセス集中により一時閲覧できない事態も発生したようです。

相場が安定することにより、これまで仮想通貨のボラティリティに懸念を示していた大手機関投資家や主流投資家が参入してくることが期待されています。

ただ、その分、同時に世間では「世紀の空売り」による大幅下げやバブルの崩壊を心配する声も上がっています。

「市場が定着すれば、プロのトレーダーがCBOE、CMEグループの先物と現物価格の裁定取引を行うようになり、価格の有効性が改善される。今後、トレーダーが裁定取引も始め、投機的な動きで相場は勢いづくだろう」

IT企業トップ発言「仮想通貨は将来社会の重要なポジションに」

これまで仮想通貨をけん引してきたのはリスクテイクに前向きな一般投資家でした。そして、同時に、IT企業も仮想通貨の導入にきわめて積極的な姿勢を示してきました。

米フォーチューン誌が主催した中国でのイベントにおいて、米Yahoo!の共同設立者であるジェリー・ヤン氏が、仮想通貨が将来的に社会にとって重要な役割を果たすと考えていると発言したことが伝わっている。
スティーブ・ウォズニアック氏も、ビットコインが供給量の絶対数が決まっている(通貨の価値の安定に繋がる)点で米ドルよりも優れている旨の発言をしている。

SEC、FIA、トレーダー団体などは懸念を示す

ただし、誰も彼もが一様に歓迎をしているわけではありません。
伝統的な投資関連の団体は一様に仮想通貨のボラティリティや規制の未整備について相変わらず懸念を示しています。

大手銀行、ブローカー、トレーダーの団体、米先物業協会(FIA)は6日、「ビットコイン先物はリスクを十分に検討せずに大急ぎで作られた」と指摘。
米国最大手の電子ブローカー、インタラクティブ・ブローカーズのトーマス・ピタフィCEOが、米商品先物取引委員会(CFTC)のクリストファー・ジャンカルロ会長に送った公開書簡では

「ビットコインは価格変動が大きいため、他のデリバティブ(金融派生商品)取引の清算基盤でその先物取引を認めるべきではない」

と主張している。

仮想通貨関連に関しては、いまだに懸念の強いアメリカ。
先日、SECは仮想通貨とICOに関して、強い警戒感を隠していません。

米証券取引委員会(SEC)は11日、レストラン評価アプリを手掛けるマンチー(Munchee Inc)が計画していたイニシャル・コイン・オファリング(新規仮想通貨公開=ICO)を阻止した。有価証券登録義務違反が理由とした。
SECのクレイトン委員長はICOの阻止から数時間後に出した声明で、仮想通貨の取引や新規公開は連邦証券法に違反する可能性があると述べ、仮想通貨に投資する危険性を投資家に警告した。
「仮想通貨とICO市場に関して多くの懸念が浮上している。それには、伝統的な有価証券市場に比べて投資家を保護する仕組みが極めて少なく、詐欺や不正操作のリスクが極めて高い点が含まれる」

以上は投資面でのハナシですが、本来の仮想通貨の意義である「支払手段」として公的に認められるのもまだ先の模様です。

また、FRBの副議長も11月30日、「仮想通貨を決済手段にすることは当分考えられない」としています。

銀行監督を担当するFRBのクォールズ副議長はビットコインの激しい価格変動が特に金融システムに対して危険になり得ると指摘した。
「中銀資産や制度的支援の裏付けもないまま、民間のデジタル通貨が大規模な決済システムの中心でどうなるのかや、ストレスがかかった際にそうした決済システムが機能するかどうかはっきりしない」
「デジタル通貨は時に大きく報じられるニッチ商品だが、分析的な観点からすると、一部システムの中心にある『通貨』もしくは資産に裏付けはなく、本質的価値もなければ、規制対象となっている銀行機関が法的責任を負うものでもない。融資については、どの機関も全く責任を負わない」

こうった声と並行して必ず聞かれるのが「これはバブルだ」「いずれはじける」。
それがゆえに、参加をしぶっている投資家も少なからずいます。
アメリカでは仮想通貨の上昇率が1600%を記録したのです。
他の投資先でも、ここまでの上昇はなかなか見られません。

そして、渋りながらも、こんなつぶやきもあるようです↓↓↓

投資家の一部からは「こうした上昇相場を指をくわえてみているだけというのもつらい」と嘆きの声もある。
課題は「国と市民の声のすり合わせ」

課題は「国と市民の声のすり合わせ」

登録違反や詐欺行為、そして過度な価格変動があれば、国や大手組織としては警戒心を強めざるを得ません。
彼らには国民、投資家の保護という役割があります。

ただし、だからといって、頑なな姿勢を続けているだけでは、国民の幸福追求を阻むことになりかねないだけでなく、いずれ来るであろう「現金消滅」などに対応することができません。
投機であれ、そこに投資家が参入するのは、価値を少なからず見出しているからといえます。
公的に認められないとしても、保護する姿勢は少なからず必要であると思われます。

また、市民側にも課題はあるでしょう。
詐欺や登録義務などについての自主規制を行い、一定の水準を超えなければICO参入を認めないといった姿勢を見せることで、国側も徐々に態度を軟化させる可能性が出てくるかもしれません。

いずれにせよ、仮想通貨がより広がり、より安心して市民が参入できるようにするためには、国と市民側が互いに歩み寄るプロセスが欠かせないように感じます。

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出典:http://line.me

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鈴木まゆ子 / 995 view

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。