「ハードフォーク」って言葉をよく見かけるんだけど。。。

「ハードフォーク」って言葉をよく見かけるんだけど。。。

ビットコインやビットコインキャッシュの話題をツィートで見るとき、「ハードフォーク」という言葉をよく見かけます。
文脈からして、なんだかよくないイメージはあるのですが。。。

実際どのようなものなのでしょう?
そして、それが発生するとどういった影響があるのでしょうか?

ハードフォークとは、該当仮想通貨のルールを変える際に旧ルールを無視し、新ルールを新たに適用することで旧ルールの互換性が無くなる事です。
仮想通貨はブロックチェーンによって成り立っております。ブロックチェーンは最初から連なる一つのデータの列なので仕様を変える際には

①それら全ての仕様を変更し以前の仕様も使えるままにする方法

②新仕様を採用しそれまでの旧仕様は無視をする方法

があります。

参考:ソフトフォークとハードフォーク

ちなみに、フォークは2種類あります。
ソフトフォークとハードフォークです。
ソフトフォークは①に該当、ハードフォークは②に該当します。

ハードフォークは情報を入れる箱を大きくするイメージ

ハードフォークは情報を入れる箱を大きくするイメージ

黒丸の一つ一つが取引などの情報、そして箱は情報を入れるブロックだと考えます。
そして、このブロック(箱)がヒモで数珠のようにつながれているのが、ビットコインなどの仮想通貨の基礎技術であるブロックチェーンです。

ハードフォークでは、この箱そのものをおおきくします。
箱の仕様そのものを変えるので、小さかった以前の箱とは情報のやりとりができなくなります(=互換性がなくなる)

箱だけだとイメージつきにくいですよね。
ハードフォークだとこんなカンジです。
途中からの箱を変えるので、以前の箱との情報のやりとりどうするよ?という問題が生じます。


事例:イーサリアムから発生したイーサリアムクラシック

ソフトフォークは黒丸(情報)を小さくするイメージ

ソフトフォークは黒丸(情報)を小さくするイメージ

ソフトフォークは、ブロック箱のサイズは変えず、情報である黒丸のサイズを小さくするイメージです。
黒丸のひとつひとつが小さくなれば、箱のサイズは変えなくてもいっぱい入れることができます。
以前、ちょっと話題になったSegwitって覚えてますか?
あれも情報を小さくするソフトフォークのひとつです。

情報の黒丸を圧縮するので、ブロックサイズは変わりません。
なので、以前のブロックとの互換性が云々・・・・という問題も生じにくい。

スマホのデータも小さくするといっぱい入れられますよね?
あんな感じです。


事例:デジバイト、モナコイン、ライトコイン

ハードフォークが話題になりやすいのは「仮想通貨そのものが分裂」ということにつながるからです。
これに反発する人も少なからずいます。

「それは分かったんだけど、そもそもなんでこんなフォークが必要なの?」

という疑問を持ちますよね。
その理由は、仮想通貨の流通量増加に伴うスケーラビリティの問題にあります。

今後の流通量増加を考える上で避けられない「スケーラビリティ」問題

ビットコインのスケーラビリティ(拡張性)を巡って、現在、白熱した議論が展開されている。
「スケーラビリティ」とは、利用者の増大に適応してシステムを拡張できる能力のことである。
 ビットコインの取引は、10分間ごとに「ブロック」に記録される。1ブロックのサイズは、現在1メガバイトが上限。1秒間に7取引、10分につき1メガバイトまで、1日で最大60万4800取引までしか処理できない。
これは、他の決済システムに比べると非常に遅い。クレジットカードのVISAやMasterなどは、1秒間で最大4万5000取引まで処理できると言われている。通常は、この10分の1の処理を行なっており、1日あたり4億~5億の取引を処理している。
ビットコインは、現状のままでは利用者の増加に対応することができず、決済の遅延などの重大な問題に陥ることが懸念される。
流通量が増加すると決済が遅くなる

流通量が増加すると決済が遅くなる

ビットコイン等仮想通貨が誕生した当初、それほど活用する人もいなかったので、即時決済が可能でしたし、決済料も圧倒的に安くてすみました。

しかし、昨今はそうでもないようです。

流通量が一気に増大した結果、決済が思うように進まなかったり、ストップしてしまうことがあります。
また、決済料もビットコインは国内での銀行決済料とあまり変わりがなくなってもきています。


つまり、便利なはずの仮想通貨が、流通量の増大により「それほど便利ではない」ものになってしまうのです。

その原因が取扱いのスケールの問題。
つまり、どれだけ早く、大量に処理できるかが、今後の仮想通貨の勝敗を左右することになるわけです。

ハードフォークがときどき話題になるのは上記のような流れからです。
そして、互換性がなくなるということは、既存の仮想通貨と新しい仮想通貨のどちらが便利か、という議論にもつながります。
ひいては「どちらの仮想通貨がより価値があるか」ということになるので、この期待値が仮想通貨の価格変動に影響することになります。
それはみなさんが日々仮想通貨の取引所の画面をチェックして体感していることです。

なお、過去の事例については下記リンクをご参照ください。

感想

感想

ハードフォークの用語が飛び交うたびに、その都度「どれが儲かるか」という視点になりがちなのが人間です。
根底には「損したくない、トクしたい」という気持ちがあるから。

しかし、ハードフォーク「だけ」が通貨の価値を決めるわけでもないでしょう。
つまり、他の要素___どれだけ市場に定着しているか、インフラとして信用されているか、といった点も、価値に大きく寄与します。

仮想通貨だけでなく、お金というのは「共同幻想」で成り立っています。
特定の一部の人だけでなく、どれだけ多くの人の信用を得られるかが通貨としての価値を左右していきます。

一つの用語だけでなく、全体を見、かつ長期的な視点で、仮想通貨の行方を見守る姿勢もあってほしいところです。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。