スイスの大学で学費のビットコイン決済開始

スイスの大学で学費の仮想通貨決済が開始しました。
スイスと言えば、「金融立国」のみならず、「仮想通貨先進国」としても知られています。

スイスのルツェルン応用科学芸術大学(University of Applied Sciences and Arts)がビットコイン受付を開始する

Switzerland’s Lucerne University of Applied Sciences and Arts is now accepting bitcoin.

公的機関はBitcoin Suisses AGとパートナーシップを提携し、このAG経由で学費関連請求の支払いを仮想通貨で徴収する予定だ。発表によれば、予想通り、大学そのものがビットコインを取り扱うことはなく、仲介業者が週ベースで入金額をスイスフランに換金するとのことだ。

The public institution is taking the cryptocurrency as payment for student-related bills through a partnership with Bitcoin Suisse AG. As might be expected, the university itself won't handle the bitcoin – rather, the brokerage firm will exchange incoming payments into Swiss francs on a weekly basis, according to an announcement.

■参考:Bitcoin Suisses AGは、下記ニュースでも登場しましたね↓↓↓

このケースは「大学側が一切の金融リスクを負わない」ものとして契約が締結されています。
変換リスク(ビットコイン→スイスフランにするときに生じた損失など)は仲介業者が負うというもの。

また、スイスが金融立国で仮想通貨先進国であるとはいえ、全員が全員、ビットコインに親和性を持っているわけではありません。
そのため、仮想通貨に関心があったり、あるいは精通している学生がビットコイン決済を選択するものと思われています。

参考:仮想通貨決済をすでに開始している世界の大学

実は仮想通貨決済を行っている大学はこれだけではありません。
金融危機で知られるキプロスの大学が真っ先に仮想通貨決済を2013年に開始しました。以後、ニューヨークの大学、英国の大学などでも仮想通貨決済が行われています。

学費決済は大学研究者ならではの「チャレンジ」

学生にとってはメリットはあるだろうけど、大学は・・・?

学生にとってはメリットはあるだろうけど、大学は・・・?

仮想通貨で学費決済できるとすれば、おおよそ学生にとってのメリットが主になるかのように一見思われます。
なぜかというと、仮想通貨決済は、邦貨決済に比べてかなり安価で済むからです。
世界中から学生が集まることを考えると、このメリットは学生にとっては大きいことではないでしょうか。

ただ、大学としてのメリットがいまいちすぐには浮かびにくいのです。

学生のごく一部しか仮想通貨支払いをしないであろうことを知りながら「あえて」導入した応用化学技術大学。
決済コストという点からすれば、もしかしたらマイナスになるのかもしれません。

なぜこのようなチャレンジに踏み切ったのでしょうか?

理由は、研究者が集まる「大学」というベース、そしてスイスそのものがこれまで様々なチャレンジを行ってきたことにありそうです。

同大学の関心分野が「仮想通貨」

しかし、本大学がこの技術(仮想通貨及びブロックチェーン)に関心を向けてきたことを考慮すれば、この動きは特段驚くにあたらない。

Yet the move is perhaps an unsurprising one, given the interest the university has shown toward the tech to date.

ルツェルンの研究者はツーク市主導によるイーサリアムペースのID問題の解決を含め、ブロックチェーン関連の諸課題に関わってきた。また、同大学は非営利クリプトバレー組織の一員だ。同組織は、ブロックチェーン技術を使用しているスイスの企業やスタートアップ向けのワーキンググループである。

Researchers at Lucerne are involved in a number of blockchain initiatives, including an ethereum-based identity solution being spearheaded by the City of Zug. The university is also a member of the non-profit Crypto Valley Association, a working group dedicated to companies and startups in Switzerland that are using the tech.

スイス国家としても「仮想通貨」チャレンジを重ねてきた

そして何より、「仮想通貨」を理解し、研究を深め、実用に向けて様々なチャレンジを重ねてきたスイスという国家の土壌が、学費の仮想通貨決済を後押ししたものと思われます。

これを日本でまったく同じように今すぐできるか?

こう問われると、おそらく「無理だろう」と答えるかたが大半ではないでしょうか。
日本は、ここ1~2年になって研究を始めてきたところ。
しかし、スイスは、日本の何倍も積極的に、仮想通貨やその基礎技術についての研究を重ねてきたのです。

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すずきまゆこ

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は最近話題のフィンテックの一環として興味を持ちました。

プラス、海外資産を含めた課税網が年々強化されていく昨今、

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのではないかと感じています。