世界的に仮想通貨への規制は緩和してきているけど…

世界的に仮想通貨への規制は緩和してきているけど…

今年初めに一気に強まった「仮想通貨への規制を強化せよ」という世界的な号令。

この風潮から、仮想通貨の価格が暴落し、現在の低迷につながっているといっても過言ではありません。

ただ、その風潮は「仮想通貨が金融全体に及ぼす影響は小さい」などとして徐々に和らいできています。
インドですら、政府は「どのようにして合法化するか」を検討する段階に入ったほどです。

しかし、それでも相変わらず「仮想通貨取引はNO!」とする国も依然として存在しています。

サウジアラビア「仮想通貨取引はすべて違法」

サウジアラビアでは規制当局が12日、「仮想通貨取引はすべて違法行為」として声明を発表しました。これにより、単に銀行対民間の取引だけでなく、すべての個人・企業は仮想通貨取引を行えないことになります。

「常任委員会は、サウジアラビアにおいて、ビットコインやその他の仮想通貨は違法であり、全ての企業や個人は、取引を認可されていないと断言する」

ただ、禁止するとはしながらも、違反した場合の罰則についてまでは明言されていません。

この政令の禁止順守を監督する常任委員会は、サウジアラビア資本市場庁(CMA)をメインに、内務省、情報省、貿易投資省、通貨機構から構成されています。

正式名称は「外国為替市場における未認可の証券業務取扱い認知に関する常任委員会」。

この常任委員会は、未認可の証券に対する権限だけでなく、国民が仮想通貨になるべく触れないようにするため関係機関にあらゆる仮想通貨活動についての通達を行う権限をも持っているとのことです。

違法の理由「仮想通貨取引は政府の管轄外だから」

この「仮想通貨取引=違法」判断の理由については、次のように述べています▼

仮想通貨取引は政府管轄外にあり、高いボラティリティや潜在的なスキャムなどにより、トレーダーに対する高いリスクと悪い結果が考えられるため

「皇太子の独裁」が強まっていくサウジアラビア

ただ、この理由はあくまでも表面的なものでしかない可能性があります。

というのも、サウジアラビアでは、ムハンマド皇太子による独裁リスクが高まりつつあるからです。

“反汚職”と銘打って聞こえをよくした摘発運動が繰り広げられており、海外の専門家は警戒を強めている。
拘束された数百人の有力者には王族や著名な実業家も含まれるが、容疑の根拠は不確かで、法の支配に対する配慮もない。
一斉検挙された有力者は、当局から脅され、不正に蓄えた財産を国庫に“返却”することに応じた。
財産を没収する側の国庫を管理しているのは誰あろう、皇太子なのだ。

そして、皇太子である時点ですでに独裁の色を濃厚にしているムハンマド王子。

国王になった後の”独裁色”はより一層強まることが懸念されています。

皇太子は王位を継承した暁には、独裁者として国を治めるつもりでいる。
王族間で権力を分散させてきたサウジアラビア王国の従来の統治スタイルとは、過激なまでに違う方向に進もうとしているのだ

女性の職業の自由化などで評価される一方、イランをナチス・ドイツに例えて批判するといった過激な発言などで懸念されているムハンマド皇太子。

王位を継承した後、イランとの関係悪化により、中東で再び戦争が勃発するおそれもあります。

「資産フライト防止」が本音の可能性も

一見、オイルマネーで豊かに見えるサウジアラビアですが、ある日突然国に財産を没収されるリスクは日に日に高まっています。

その資産を守るための手段として、今、もっとも注目されるものは何でしょうか?

「仮想通貨」です。

すでに他国では、貿易摩擦への懸念から、仮想通貨に注目する人が増えています。

関連するまとめ

米SEC、ウィンクルボス兄弟申請の”2度目”仮想通貨ETFを却下|BTCは300ドル…

ウィンクルボス兄弟が申請していた”2度目”の仮想通貨ETFがSECによって却下されました。この影響からか、B…

鈴木まゆ子 / 2772 view

関連するキーワード

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。