中国ビットコイン締め出しは相変わらず厳しい模様

中国のビットコイン禁止のニュースを連日目にします。
ICOのみならずビットコイン取引そのものも禁じた中国。
その姿勢はかなり厳格な様子です。

中国の仮想通貨取引所に対し15日、中国当局がICOトークンおよび人民元と仮想通貨の売買を停止する指示を出した後、BTCCやHuobi、OKCoinなどの主要取引所は売買を停止し、顧客に対し引出しを求める声明を発した。BTCCは9月30日に操業を停止し、Huobi、OKCoinは10月30日に停止する見込みだ。
これらの措置に加え、中国当局は海外取引所へのアクセスを封鎖することを決定したと广州报道が19日に伝えた。また、WSJ紙は、米国Coinbase、および香港Bitfinexなどへのアクセスを金盾(グレート・ファイアウォール)で禁じるとの情報を発している。主要取引所はエクスチェンジ業務以外のサービス(マイニングプールやエクスプローラーなど)への影響はないと声明の中で述べたが、記者He Xiaoqing氏の調べによれば、「事実上の完全停止」であるという。

中国で仮想通貨が沸騰した理由

なぜ中国で仮想通貨が沸騰したのか?

なぜ中国で仮想通貨が沸騰したのか?

今年3月あたり、中国はビットコイン取引量世界一と言われていました。
取引量もさることながら、圧倒的にマイナーが多かったのです。
中国人民銀行が信用取引を中止し、一度は価格が下落することもありましたが、状況が落ち着くと速やかに投資家が戻ってきました。

この背景には何があったのでしょうか。

背景1:マイニングコストが圧倒的に安い

中国は他の諸国に比べて、圧倒的にマイニングコストが安くなっています。
マイニングコストとはつまり「電気代」です。

Bitmain社によるAntminerシリーズにてマイニングした場合のマイニングコストをみてみます。
1kw/hあたりの電気代については


インド 7円
アメリカ 12円
アフリカ 15円
イギリス 22円
ドイツ  25円
日本   30円
中国 4円

となっています。
つまり、日本の約7分の1。

また、仮想通貨においてもっともおいしいのはマイニングの部分です。
中国でいくら規制やトラブルがあったとしても、マイニングそのものの旨みをそうそう簡単に手放すとは思えません。

■参考リンク↓↓↓

背景2:海外送金の手段

中国では御存知の通り資本規制があります。自由にお金を出し入れできません。このように資本規制が残る国のほうがまだまだおおく、途上国、新興国の多くが規制をしています。これをかいくぐる方法が、ビットコインです。

多くの方がご存知のように、ビットコインの送金手数料は、通貨の送金手数料に比べて圧倒的に安いです。加えて、中国と他国の金銭のやりとりには規制がかけられています。

ビットコインはP2Pというシステムを用いて、国家や銀行を通過せずに当事者どうしてお金のやりとりを行うことができます。

つまり、国家の目をかいくぐって、海外に資産を移すことがカンタンに行えるのです。

背景3:自国と自国通貨への不信感

政治的自由のない中国では経済的自由にも制約があるため、本格的な資本主義を指向できない。特に、中国では土地の私有財産制が否定されているなど、生産手段は国営が原則である

多くの方がご存知のように、中国は社会主義国家です。
そのために、一部地域で資本主義的商業が可能ではあるのですが、原則として国営です。同時に、財産の私有もできません。
土地はすべて借地権でしかないのです。


この不自由さから、国家の目をかいくぐれるビットコインに投機マネーが移ったことが考えられます。

このグラフを見れば分かるように、ビットコイン取引高は2015年時点で圧倒的に中国シェアが1番となっています。
この背景には、もう一つ、中国国民が持つ国と自国通貨への不信感が背景にあります。


中国は、過去2000年以上、国が戦いによって入れ替わるのが当たり前の国家でした。
昨日の政府が明日なくなるということも珍しくありません。
そして、その政府も国民を守ってくれる存在として映ってはいません。
法律があってもなきがごとし、「上に政策あれば下に対策あり」の姿勢が中国全体の基本姿勢です。


国への不信感は自国通貨への不信感ともつながります。
経済大国として台頭してきた中国ではありますが、中国元はドルから基軸通貨の地位を奪うほどに信用力を持ちません。

そこへ民間同士の自由によって管理と信用が担保されている仮想通貨が登場。
中国のコントロール下にある中国民にとっては自由の象徴となります。

未来を期待して仮想通貨に投機マネーが流れても、何ら不思議はないのです。

こういった事情から人気を博した中国での仮想通貨取引。
政府はそこに全面的に禁止をかけてきました。
これはいったいなぜなのでしょうか。

ICOと仮想通貨取引に「NO」と突きつけた中国の意図とは

では、なぜ中国は仮想通貨取引にNOを突きつけたのでしょうか?
ICOのときは「詐欺防止」という名目がついていましたが…


社会主義国ならではの意図を、経済学者の高橋洋一氏は次のように解説しています。

ビットコインに敏感になっている中国において、こうした仕組みはどのような社会的な影響があるのだろうか。結論から言えば、仮想通貨を導入すれば、中国の一党独裁、社会主義が崩壊しかねないのである。
これ(社会主義体制)を守り続けるためには、厳しい取引規制が必要である。このため、資本取引の要となる金融規制も厳格にせざるを得ず、それゆえに民間の仮想通貨は真っ向方対立するのだ。特に、国内外のカネの流れを規制しないと、中国は社会主義体制を維持できなくなるので、国家の枠組みを越えて取引ができる民間の仮想通貨は、危険な存在なのである。

バブルを抑えたい中国

この20年で経済大国への地位に上り詰めてきた中国。
社会主義国が資本主義を導入しつつ、管理規制しながらバブルを抑えるのは一苦労でした。
特に、国家の管理下に置かれていない仮想通貨についてはそれが顕著だったようです。

これについて、経済学者の真壁昭夫氏は次のように語っています。

近年の中国では株式、鉄鉱石などのコモディティー、不動産とバブルの乗継が進んできた。中国政府は貸出規制などを強化することで、バブルの乗継を促してきたようにさえ見える。
ただ、年初来のビットコインの急騰は、政府の意向に沿ったものではない。それだけに、中国政府としてこの状況を放置するわけにはいかないはずだ。
気がかりなのが、中国経済の動向だ。足許、回復ペースはやや鈍化しているように見える。北朝鮮問題への懸念がある中、景気の落ち着きは社会の安定のためにも欠かせない。
取りうる方策は、これまで同様に財政支出を続け、インフラ投資を増やすことだろう。この結果、中国国内の債務リスクは上昇する。そうした見方が正しければ、これまで以上に資本流出の圧力は高まる恐れがある。

先ほども述べましたが、仮想通貨は単なる投機手段ではなく、海外に中国国内の資本が流出する手段ともなります。
国内資本を減らしたくない中国としては、国民が仮想通貨を用いて海外に資産を移すことは、国内資本の流出にほかならず、インフラ投資を継続しなければならない中国としては、重要な問題なのです。

今後、中国での仮想通貨はどうなっていくのか

では今後、中国では仮想通貨やICOをどのように取り扱っていくのでしょうか。
これからも全面的に禁止の姿勢を続けていくのでしょうか。

一部の見識者からは、
「中国だって仮想通貨の旨みは分かっているわけだから、これを自国の経済対策に活用しないわけがない」
という見方が出ています。

中国のICOは、時間たてば、規制整えて、解放されると思います。
ただし自国企業がお金集めるためのICOです。
他国の企業がICOして、中国国内で資金調達は許さないでしょう。
同じく、国家として、そのほうが、合理的だからです。
そして、ビットコインのマイニングなどは、引き続き、規制されないでしょう。
理由は、中国国内でマイニングしていることもありますが、ビットコインは、Pure P2Pであり、decentralizedなので、本質的に規制できないことは中国政府もよく理解しているはずです。
そのうえで、取引所のKYC強化など出来る限りの規制は実施されることは予想され、非常に強かだと感じます。

ただ、このマイニングに関しても、規制が行われるかどうかはまだなんとも言いきれない部分があります。
マイニングそのものと中国の利益を結びつけるような形で維持していく可能性はあります。
電気代が安い=マイニングコストが安い、そしてマイニングこそが仮想通貨の本来の利益であるからです。
これを中国が見逃さないはずはありません。

まとめ

中国政府にとっては「旨みは欲しい、でも社会主義体制を壊したくない」というジレンマがもっとも強く作用していると思います。
ICOはライセンス制を徹底するにしても、仮想通貨の旨みは国家利益と反するものになりがちです。なぜかというと、そもそも仮想通貨は国家や組織の管理の目を逃れたもの。いわば、反分子勢力をいかにして自国利益につなげるか、という問題をつきつけられているようなものだからです。

もしかしたら、中国独自の仮想通貨をマイニングし、それを自国利益につなげるような方法を編み出すかもしれません。仮にそういうのが出たとしても、国家の利益にはつながるとしても、はたして中国国民の利益にどうつながるのか。

これから時間をかけて見守っていく必要があります。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。