相続税対策に誰もが奔走しなくてはいけない2015年以降

相続税対策に誰もが奔走しなくてはいけない2015年以降

2015年、改正相続税法の施行により、基礎控除額が4割縮小されました。
これにより「ウチには相続問題なんて関係ないよ」としていた世帯も、事前に対策を打たなくてはならなくなりました
(いえ、税金がかからなくても、仲良くみんなが相続できるようにホントは前から誰でも考えないといけなかったのですが)。

とはいえ、多くの相続税対策は、メリットばかりに着目しているとデメリットに気づかず損をしてしまうことになりかねません。
また、「これはおいしい」と思っている対策は、認知度が高まるとあっという間に税務当局のワナにかかってしまいます。


問題なく、相続税対策を行うことはできないのでしょうか。

よくある相続税対策:現預金で持つくらいなら土地や建物を買ってしまえ

メジャーな相続税対策としては、土地や建物などを買うことによる節税策です。
なぜなら、資産の種類ごとに評価方法が異なり、一般に土地や建物を持っている方が節税につながりやすいからです。

現預金は、保有金額そのままで評価されます(外貨の場合は為替換算します)。
一方、土地の場合は、通常路線価をベースに評価します。
建物の場合は固定資産税評価額ですね。
いずれも、その買ったときの価額ではありません。
また、これを賃貸に出せば、借地権割合や借家権割合などが加味されて、より低い評価額となり、相続税が安くなります。

「お!じゃあ、土地とか建物を買えばいいんだね!」

と飛びつきたいところですが、ちょっと待ってください。
それで損した世帯がいったいどれほどいるでしょうか。

問題1:遺産分割が面倒くさい

当然ですが、土地や建物は、現金や預金と違って、スパッと分割できません。
仮に共有という形を取ったとして、ひとまずその場を収めたとしても、次世代、次々世代には、どんどん持ち分が細かく分かれてゆき、いざ処分したいとなったときに、「よく知らない親戚が共有持ち分の主だった」ということで、交渉が順調にいかなくなる可能性もあります。
一時的な節税のためだけに土地や建物を買ってはいけないのです。

【その兄弟の争いには何が?兄の考え】

両親とこれまで同居し、父の介護もした。一番近くで両親に寄り添っているのは私です。大体、家は長男が継ぐものと決まっている。兄弟だからといって弟にどうこう言われたくないし、私は住んでいるのだから私の家だ。弟は自分でマンションも購入しているのだから住む処にも困らないはずだ。弟は私から家を奪うつもりだ。介護が大変でも協力もしなかったのに、しっかりもらう気でいる。
【その兄弟の争いには何が?:弟の考え】

家を売却して、そのお金を兄弟と分けたいと考えています。自分の相続分を主張したい。兄が介護していたことに関しては、家賃も払わず、居候状態なのだから、親の面倒をみるのは当然でしょう。親が亡くなったら、家を売却してもいいはずだと言っても兄は承諾しません。結婚もしていない兄があんな一軒家に住んでももったいない、母が亡くなったらアパートでも借りればいいのだ。よっぽど効率的です。

自宅の相続だけでもこれだけ争います。賃借料が発生するアパートなどがもし相続争いのタネになったら…どれほど争いが激しくなることでしょうか。

問題2:評価減だけ考えて賃貸物件買ったけど店子がゼロだった

よくあるのが、目先の節税を狙ってアパート経営に乗り出し、失敗するケースです。
なぜかというと、アパート経営などの場合には、借地権割合・借家権割合などで大幅に資産評価が下がるのですが、そこだけを見てアパート経営に乗り出して、現実を見て苦しむことになるからです。

アパート経営がうまくいっていたのはバブル期まで。
現在は少子高齢化がどんどん進んでいるのもあり、空室リスクはいつでもどこでも発生します。

そのため、本来ならば、実際の経営までも考えて対応を考えるべきなのです。

平成27年から、相続税が大きく増税されたこともあって、相続税対策としてアパートを建てよう、といった営業が広く行われています。アパートを建てるということは、財産を土地や建物として持っておくということを意味しますので、先の通り財産の評価額が小さくなり、相続税の節税につながります。
アパートを建てても、入居者がいなければお金は入ってきませんので、借金の返済もできません。特に、日本は人口減少社会ですので、立地が良いなどの要件を満たさなければ、空室リスクは非常に大きいと思われます。
このため、アパートを建てても将来の賃料が見込めるかどうか、きちんと検討する必要があります。この点、不動産会社が一括して借り上げるため安心、などとサブリースを提案されることもあります。しかし、サブリースで安心などと言いながら、賃料の引下げ交渉がなされるなど、大きなトラブルに発展することは非常に多くあると言われます。

相続対策のポイント:木を見ず森を見る

相続対策で大事なのは「相続税の節約」という一点だけを見ることではありません。
税法全体、相続全体を見渡し、いかに相続人たちに負担少なく資産を残すかという視点を持つことです。

相続というと「資産がもらえていいな」のイメージしかありませんが、実際にはとても大変な作業です。10か月の間に、相続人たちは、日常生活を送りながら様々なコストをかけなくてはなりません。

これは国内の相続だけでなく、海外の相続についてもいえることです。

視点を変えた相続税対策:仮想通貨を使って節税

評価減を使った節税策は、他にもあるかもしれませんが、ある意味出尽くした感があります。
そこで、仮想通貨を使った、生前の相続税対策をちょっと考えてみます。

仮想通貨そのもののこれまでの動きを考えると、意外ですが、相続対策に有効なのかもしれません。その理由は次の通りです。

理由1:今後の値上がりの期待が大きい

左はビットコインのこれまでの全体的な相場です。
ところどころで乱高下があるものの、全体的には値上がりしてきています。
「今後の値上がりの期待が大きい」資産については、次の相続税法上の制度が最適なのです↓↓

理由2:値上がりが期待できる資産に「相続時精算課税制度」を

今後の値上がりが期待できる資産は、相続時精算課税制度を使うのが適しています。
相続時精算課税制度とは、贈与税の一種です。
生前贈与で被相続人候補が相続人候補に対して2,500万円まで贈与しても、贈与税はかかりません(2500万円を超えたら一律20%課税)。
かつ、相続時に一回精算されるものの、相続時精査課税制度を適用した財産については、相続時の価額(時価)ではなく贈与時の価額(時価)で判定されるため、生前贈与した分まるまるトクするというものです。

今後の値上がりが期待できる仮想通貨は、相続時精算課税制度を使って贈与するのにふさわしい資産かもしれません。

参考リンク:相続時精算課税制度について

注意点:判断はあくまでも自己責任で

上記の提案はあくまでも現時点での状況を鑑みた上でのものです。
あくまでも予測でしかありません。また相続時精算課税制度そのものは、メリットが大きい分だけ、細かい制約もついています。

そのため、実際の運用については、専門家に相談するなど、十分にご自身の置かれた状況などを加味して検討し、あくまでも自己責任での判断でお願いいたします。

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鈴木まゆ子

税理士・ライター・心理セラピスト。


仮想通貨は現時点(2017年)では投資(というより投機)の手段として着目されています。
しかし、その基礎技術であるブロックチェーンを含め、今後AIとともに、人間の未来をより効率的に、かつ安心できる社会にしていく可能性のあるものではないかと思っています。

個人だけでなく、国としても注目のアイテムなのが仮想通貨です。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問についてお伝えしたいなと考えています。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。