2020年までに現在の仕事の50%が消えるという予測

2020年までに現在の仕事の50%が消えるという予測

コンピュータ技術の向上やインターネットの普及により、これまで「いずれなくなる職業」というテーマがあちこちで語られていました。
とはいえ、2010年までは、「それでも機械にできることには限界がある」とされ、接客業やコンサルタントなどといった対人業務はなくなることはないとされていました。

しかし、近年、かなりの信ぴょう性をもって、「人の仕事の50%がコンピュータにとって代わられる」という予測がなされるようになりました。

予測1:ブルーカラーがいなくなる

When Ivory Towers Fall: The Emerging Education Marketplace: Thomas Frey at TEDXReset 2012 - YouTube

出典:YouTube

トルコ・イスタンブールで行われた「TED×Reset」の講演の中で、トーマス・フレイ氏のスピーチは非常に衝撃的でした。技術革新によって、現在存在している仕事の50%が無くなるというものです。
なぜなくなる仕事が出てくるのかというと、ロボットの進化が人間の仕事を代替するレベルにまで到達すると考えられるからです。
無くなる仕事と無くなる職業一覧

無くなる仕事と無くなる職業一覧

この予測によれば

「・漁師
・農業
・検査官
・兵士
・大工
・ロボット製造者」

がいらなくなる、とされています。
いずれもブルーカラーです。


ただ、その一方、人間の感性や感覚が必要とされる熟練技術については、なくなることはないだろうということも言われています。


予測2:ホワイトカラーがいなくなる

2013年、英オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授の論文「雇用の未来」でも、今後10~20年でいらなくなるとされる仕事が発表されました。

米国労働省のデータに基づいて、702の職種が今後どれだけコンピューター技術によって自動化されるかを分析したものがベースとなっています。

【主な「消える職業」「なくなる仕事」~オズボーンの論文「雇用の未来」より】

銀行の融資担当者
スポーツの審判
不動産ブローカー
レストランの案内係
保険の審査担当者
動物のブリーダー
電話オペレーター
給与・福利厚生担当者
レジ係
娯楽施設の案内係、チケットもぎり係
カジノのディーラー
ネイリスト
クレジットカード申込者の承認・調査を行う作業員
集金人
パラリーガル、弁護士助手
ホテルの受付係
電話販売員
仕立屋(手縫い)
時計修理工
税務申告書代行者
図書館員の補助員
データ入力作業員
彫刻師
苦情の処理・調査担当者
薄記、会計、監査の事務員
検査、分類、見本採集、測定を行う作業員
映写技師
カメラ、撮影機材の修理工
金融機関のクレジットアナリスト
メガネ、コンタクトレンズの技術者
殺虫剤の混合、散布の技術者
義歯制作技術者
測量技術者、地図作成技術者
造園・用地管理の作業員
建設機器のオペレーター
訪問販売員、路上新聞売り、露店商人
塗装工、壁紙張り職人

ほとんどのホワイトカラーが含まれています。
精緻なチェックが必要な法律・会計業、微妙な感情コントロールが必要なクレーム処理業務までもがロボットにとって代わるという予測はかなり衝撃的ですね。

予測3:取締役も政治家もいなくなる

これは、「現代ビジネス」が各界の著名人や有識者の予測に基づいた「なくなる仕事」一覧です。特にデータに基づくわけではなく、個人の主観が強いため、上記2つの予測に比べて信ぴょう性は低いですが、それでも、議員や専業主婦まで入っているのは驚きです。

日本人の取締役や中間管理職がいなくなるという予測も出ています。ただ、実際は、会社は組織であり、感情のコントロールが必要な場でもあります。外国人に日本のその感情の微妙な差異のコントロールが可能かどうか、そして、すべての会社が果たしてフラット化するかどうかは未知数だと言えます。

なぜ消滅するのか|ビッグデータの活用と技術の向上

こういった予測は今が初めてではありません。ただ、「変わるには50年かかるだろう」とされていました。それが「2020年~2030年までには変わる」というのは、かなり変化のスピードが速くなっていることが根底にあると思われます。

なぜ変化のスピードが速くなったのでしょうか。
それは次の2つの理由があります。

理由1:ビッグデータの活用

最近の技術革新の中で注目されているのはビッグデータの活用。今まで利用不可能だった膨大なデータをコンピューターが処理できるようになった結果、より複雑な仕事をルーチンワークとしてこなせるようになりつつある。
ビッグ‐データ(big data)とは?

膨大かつ多様で複雑なデータのこと。

スマートフォンを通じて個人が発する情報、コンビニエンスストアの購買情報、カーナビゲーションシステムの走行記録、医療機関の電子カルテなど、日々生成されるデータの集合を指し、単に膨大なだけではなく、非定形でリアルタイムに増加・変化するという特徴を持ち合わせている。

このようなデータを扱う新たな手法の開発により、2010年前後から、産業・学術・行政・防災などさまざまな分野で利活用が進み、意思決定や将来予測、事象分析が行われている。

たとえば、医療の開発については、過去の複雑かつ膨大な記録をコンピューターに蓄積し、それをうまく活用できれば、それにもとづいてかなり効果の高い医療や薬品開発が行えることになります。

法律、会計についても然りです。過去の判例や事件簿などを精緻にチェックし、それを目の前の案件に応用することができるならば、人間の手はいらなくなります。


つまり、ビッグデータを活用するということは「人間の直感や判断がいらなくなる」ということの裏返しなのです。

理由2:技術の向上

■ロボット技術の向上

オズボーンが「10年以内に産業用ロボットは平均して5万~7.5万ドルほどの値段で買えるようになる」と言っているように、価格下落がさらにロボットの普及をうながし、人間の仕事をさらに奪っていくと予想される。
サービス業は人とのコミュニケーションが必要であるため機械化は難しいとされてきた。しかし、低価格で多目的なロボットは、製造業だけでなくサービス業でも利用されるようになる。かつてはレストランのウェイターやウェイトレスの仕事は機械に奪われないと言われてきたが、今はタブレット端末で注文できるレストランが増えている。

ビジネスを行う上でもっとも大事なモノの一つが「コスト」です。特に、人件費はコストの最たるもののひとつとされています。
これまではロボットにかかるコストが人間のそれより上回っていましたが、これが逆転すれば、人間ではなくロボットが仕事の主体になるのは自然なことだと言えます。

■AI技術の向上

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鈴木まゆ子 / 2546 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


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2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。