2020年4月。

TOKYO CITYは外国人で賑わっていた。

オリンピックの開幕はまだ数カ月先にもかかわらず、

街には明らかに外国人の姿が増えている。

それは、オリンピック目当ての観光客だけではなく、

以前より徐々にTOKYOに定着し始めた海外労働者であったり留学生だったりする。

街のコンビニや飲食店は、もはや外国人の労働力なくしては、

そして外国人の購買力なしには成り立たない。



そしてそんな外国人労働者は、稼いだお金を、母国の家族に仮想通貨を介して送金する。

そのコストの安さと利便性は、以前より外国人の間ではあたりまえであったが、

とりわけこのTOKYOにおいては、外国人だけではなく日本人にもすっかり浸透し、

銀行を介した従来の送金システムはもはや過去の遺物と化している。



飲食店やホテルなど、街で働く多くのサービス業に従事する労働者の胸や肩には、

QRコードの掲示が目立つようになった。

お客様に良いサービスを提供し、そしてチップの代わりに仮想通貨をいただく。

これが彼らのトレンドの稼ぎ方となっている。

チップを贈る事に慣れた外国人や、これまでそんな文化を持たなかった日本人も、

気軽にチップや投げ銭を贈ることが出来るようになった。

これが様々なサービスの向上につながり、

サービス業に従事する労働者の大きな収入源となっている。

それにより、世界一安全な大都市と言われたTOKYOは、

外国人にとってはさらに居心地のいい街となった。



そんなTOKYOには、以前にもましてストリートミュージシャンが目立つようになった。

広げたギターケースに直接投げ銭してくれる従来型の聴衆に加え、

そのギターケースに掲示されたQRコードに向かって、

スマホから気軽に「NAGEZENI」してくれる聴衆の増加により、

ある程度人気が出ると、街角だけでそれなりの収入が得られるようになってきたからだ。



かつては古い価値観に固執していた、浅草寺を始めとするTOKYOの著名な寺社も、

かなり前から仮想通貨による賽銭授受方法を模索し、

そして実際に取り入れ始めたところも多くなっていた。

そりゃあそうである。

外国人にとっては、ネームバリューよりもサービスや利便性の良しあしが

その施設へ足を運ぶ決め手となる。

有名寺院といえども、古いご威光にあぐらをかいていたら、もはや生き残れないのである。



以前は、投機目的が主だと怪しまれ、

実際に社会の中で定着するのかどうかが危惧されていた仮想通貨であったが、

その普及のスピードは、そんな懐疑的な常識人のはるか先を行き、

社会の中の様々な場面で活用されるに至っている。

さらに、東京オリンピックをあてにした政府主導の円安誘導政策、観光立国政策により、

海外からもたらされる富・収入は、今でこそ日本の経済を活気づけているが、

オリンピック景気が終わってしまえば、それがいつまでも続くわけでもない。

むしろそのオリンピック後に現れる反動。

その事を心配・警戒している人たちは、むしろ自身の資産を守り、

そして、円の価値が下落する中でもそれを増やしていく切実な手段として、

仮想通貨を保持している。



2020年、未来都市TOKYOにおいては、いや、この日本のどこにおいても、

仮想通貨はあたりまえの存在価値を確立し、

もはやそれなくしては快適に暮らしていく事はもちろん、

当たり前の生活を維持することさえままならないところまで浸透していた・・・。



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昨年夏に会社を退職しました。
その後は、インターネットの可能性を生かしたビジネスを模索してきました。
目まぐるしく状況の変化する時代。
実業に戻る・・・という当たり前の道は「最悪の選択」に思えました。
そして、それは正しかったと確信しています。

お金について無頓着だった自分が、危機感を抱いて学んだこと・気付いたことを、
素人目線で発信していければと思っています。

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