経済学者クルーグマン教授「ビットコインは金(ゴールド)より有用だ」

ノーベル経済学賞を受賞した経済学者の多くは、仮想通貨に”懐疑的”です。
「詐欺だ」「いずれ終わる」といったお偉い先生方のセリフでお腹いっぱいな方も多いのではないでしょうか。

その”仮想通貨懐疑派”の一人であるノーベル経済学賞受賞の経済学者ポール・クルーグマン氏が先日、仮想通貨を好意的に評価する発言をしました。

それはChainXChangeというブロックチェーンカンファレンスでのこと。
同氏が現在は仮想通貨業界全体を見ているのではなく、仮想通貨の仕組みについて研究していることを明らかにしました。

その上で、▼

「ビットコインは金(ゴールド)よりも有用性が高い」
将来、ビットコインが価値あるものになる可能性がある

上記発言は、同教授がビットコインマイニングには膨大なエネルギーが必要であり、「持続的に採掘するのは難しいのではないか」という懸念があるにも関わらず、です。

なお、同教授が知っている仮想通貨はビットコインのみだそうで、Nulltxの報告によれば、同教授は自身の仮想通貨の知見について次のように述べているとのこと。

”私が途中まで理解しているのがビットコインのみ”

仮想通貨の今後の課題

ただし、手放しで仮想通貨ビットコインを評価しているわけではありません。
その課題についても指摘しています。

ビットコインのユーティリティを法定通貨(フィアット)と比較すると、主要な問題はBTCを送金するためのトランザクションコストだ

これは、膨大なエネルギーを消費するマイニングの問題とともに仮想通貨ビットコインの課題だと一般的に認識されています。

ただ、もしこのトランザクションコストの問題が解決されれば、▼

NYタイムズ紙コラムをはじめ、仮想通貨に辛辣な評価を繰り返してきたクルーグマン教授

クルーグマン教授はこれまで仮想通貨に対して辛辣な批判を繰り返してみました▼



先日7月31日のNYタイムズでも、▼

「もし投機筋がビットコインは価値がないと集団的に疑う瞬間を持つならば、、ビットコインは無価値になるだろう」
「将来、ブラックマーケットでの利用や税回避が目的で、ビットコインはその他の仮想通貨とは違い、唯一生き残る可能性はあるが、現実は失望が全てを壊すだろう」

そして、今回のカンファレンスでの発言と同様、トランザクションフィーについても指摘。

これまでの貨幣の歴史についても言及、「ゴールドやシルバー、銀行紙幣やクレカになってきたのは”より費用がかからない方法”だからだ」としたうえで、わざわざコストのかかるビットコインを選ぶ人たちは最新技術を使用して300年前のコスト高な貨幣システムに戻ろうとしていると批判しました。

「なぜこれをしたいのか?どのような問題を解決するのか?この問いのクリアな答えをまだ知らない」

貿易戦争に始まる世界的な経済成長の破壊への懸念か

もしかしたら、クルーグマン氏は、ビットコインが現在の経済状況における”クリアな答え”を発見したのかもしれません。

米中貿易戦争に代表されるようなアメリカの慢心による経済の先行きに不安を示すツィートを今年6月にしています。

「トランプ大統領が貿易戦争に向かって行進する中、私は市場の慢心に驚いている」と、クルーグマン教授はツイッターに投稿。
「トランプ氏が行くところまで行って、世界経済を壊すのかは分からない。しかし、相当な可能性があるのは確かだ。50%?30%?」

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仮想通貨まとめ編集部の志水 / 4786 view

鈴木まゆ子

税理士・ライター。


2017年の1年間、仮想通貨は”投機手段”として知られるようになりました。

しかし、本来は国や組織を通さない決済手段です。

そのため、経済や金融で危機を迎えている国々においては、「安全資産」のひとつとして注目されています。

何のバックグラウンドも持たないまま、人々の信用だけで「貨幣としての価値」を認められるようになった仮想通貨。
今後どうなっていくかをじっくり見守りたいと思っています。

こちらのサイトでは、その仮想通貨をめぐる社会情勢や素朴な疑問を中心にお伝えしていきます。


Twitter: mayu_suzu8


この他、ZUU Online, マネーの達人などで税務・会計を中心に解説しております。


2017年11月20日、TOKYO FM「クロノス・プラス」にて、仮想通貨関連について解説いたしました。